せっかく実った秋の味覚に大ダメージです。この秋、カメムシが大量発生して、柿がボコボコに。愛知県では、カメムシによる被害が過去10年で最悪となっています。
豊橋名産「次郎柿」がカメムシの被害に「“見た目”悪く商品にならない」

愛知県豊橋市にある果樹園「チロルの農園」。これから出荷のピークを迎えるのが、秋を代表する果物「柿」です。
豊橋市の特産「次郎柿」は、シャキシャキとした歯ごたえと深みのある甘さが特徴。豊橋市は全国生産の約7割を占め、日本一の産地となっています。
ただ今年は、ある異変が起きていました。カメムシの大量発生です。
チロルの農園 岩瀬宏二さん:
「カメムシが柿を吸って、大変なことになっている」

カメムシは果物を吸うことで知られ、へたが取れて、木から落ちてしまう柿の実もあるといいます。
カメムシに吸われた柿と、出荷する柿を比べてみると、その差は一目瞭然。出荷される柿は、濃いオレンジ色に色づいていますが、カメムシに吸われた柿は、黒みを帯び、ボコボコした跡が目立ちます。
チロルの農園 岩瀬宏二さん:
「“見た目”的に悪くなり、商品にならない。消費者の方も買いたくない。仕方ないですよね」
駆除しても次々と湧いてきて…被害に遭った柿は全体の約7割に

愛知県によると、カメムシによる県内の柿の被害は過去10年で最悪(9月下旬調査)。8月末からの約1か月間で、平年の10倍以上、約2500匹のカメムシが確認された場所もあるそうです。
その理由について、専門家は温暖化も一因であると話します。
南九州大学 新谷喜紀教授:
「温度が高ければ高いほど世代のサイクルが回りやすくなるので、秋に(カメムシが)増殖しているのは、温暖化も関係あると思っています」

この農園では、臭い対策として厚めの手袋を初めて導入。必要最低限の農薬を散布するなどしていますが、何度取り除いてもカメムシが湧いてくるといいます。
チロルの農園 岩瀬宏二さん:
「(カメムシの数が)過去最高ですね。今までこんなに多いのは見たことがない。本格的に次郎柿の収穫で忙しくなるが、これだけ秀品率(良質な柿の割合)が下がると、収穫の楽しみが半減してしまう」
被害に遭った柿は全体の約7割にもおよび、生産者にとっては大打撃です。見た目が悪くなった柿を定価より安く売ることや、お酒にできないかなど、試行錯誤を続けています。


