JR東海のリニア中央新幹線について、静岡県の鈴木康友知事が、静岡工区の着工容認を表明しました。着工を容認した理由とは?
最高時速は500km、東京の品川と名古屋の間を最短40分で結ぶリニア中央新幹線。
名古屋での工事がはじまってから12年近くを経て、7日、大きな節目を迎えました。
「長年着工を認めてこなかった静岡工区。きょう、静岡県知事が着工容認を表明します」(記者)
全長285.6kmのうち、約86%がトンネル区間となるリニア。
品川から、神奈川県相模原市や岐阜県中津川市などを通り名古屋まで。
そのうち、山梨県と長野県にまたがる“最難関”の南アルプストンネルのうち、ボトルネックになっていたのが、8.9kmに及ぶ静岡工区でした。
静岡工区の着工容認を表明

注目が集まる中、静岡県の鈴木知事は7日――。
「リニア中央新幹線工事にかかる、自然環境保全協定を事業者であるJR東海と締結することとする。締結日は7月18日」(静岡県 鈴木康友 知事)
2017年から止まっていた、静岡工区の着工容認を表明しました。
停滞していた静岡工区の“キーマン”だったのが、静岡県の川勝前知事です。
「何のメリットもないリニア新幹線など、静岡県にはいらない」(静岡県 川勝平太 前知事)
大井川の水資源への影響などを理由に、着工反対の姿勢を示し続けてきました。
これにより、JR東海は「2027年」としていた開業目標を断念。
鈴木知事が就任すると潮目が変化

しかし川勝知事が電撃辞職し、鈴木知事が就任すると潮目が変わります。
「静岡県も期成同盟会の皆さんと一緒に、リニアを推進していく」(鈴木知事)
課題だった大井川の水資源をめぐり、今年1月、川の水の量に影響が出た場合、機能回復や費用負担をJR東海側が行うことで合意。
大井川流域の住民に向けた説明会も、6月までに終了しました。
着工を容認した理由は?

7月1日には、JR東海の丹羽社長が静岡県を訪れ、“大詰め”の「トップ会談」が行われました。
着工を容認した理由について、静岡県の鈴木知事は。
「JR東海として、自然環境保全に努めていただくことがわかり、住民にも丁寧な説明をしてもらったし、法令手続きも踏んでいただいたので、締結の環境が整った」(鈴木知事)
着工後も大井川や南アルプスの環境保全に影響がないか、徹底的にモニタリングする体制を構築するとしています。
これを受けて、JR東海の丹羽俊介社長が先ほど取材に応じました。
「鈴木知事のご判断に深く感謝申し上げるとともに、身が引き締まる思い。(静岡工区の)着手の時期は未定。2017年に見込んでいた想定より、難しい工事になる。当社としては、早期開業に全力を尽くしたい」(JR東海 丹羽俊介社長)
リニアの開業はいつになるのか

街の人は――。
「ようやくかなという感じだが、楽しみ。(1歳の娘が)小学生になったときに、旅行に使えたらいいな」(愛知・稲沢市から)
「乗ってみたいは乗ってみたい。何とかスピードを上げて、15~20年くらいで出来てくれたらいいなと思う」(栃木県から)
ようやく動き出した静岡工区は、着工から完成まで少なくとも10年かかる見込みです。
このことから、一般的にリニアの開業は「早くて2036年」と言われていますが――。
JR東海のリニア部門を統括する澤田専務は3月、メ~テレの濱田アナの直撃に対し、さらに時間がかかる可能性を示唆しました。
Q.将来的にリニア東京~名古屋がいつ開業するのか。静岡工区が着工してから10年とみていいのか
「当初10年で仕上げると言っていたところ、なかなか難しくて。もう少し時間がかかる可能性もあると思っている。まだ具体的に何年と申し上げてきていないが、10年よりもっと延びる可能性は十分あると考えている」(JR東海 澤田尚夫 専務)
去年10月には、総工費が当初の倍の11兆円になるとも発表。
品川と名古屋が40分でつながる未来は、いつ実現するのでしょうか。


