ドーム球場の“足元”に、サステナブルな設備が仲間入りしました。
環境に優しい人工芝を世界初採用
海に流出するマイクロプラスチックが環境課題として注目されるなか、スポーツ設備の見直しが広がりつつあります。
名古屋市東区にある『バンテリンドーム ナゴヤ』では、自然界で分解が期待できる生分解性人工芝を導入。同施設担当者によると、生分解性を持つ人工芝がスポーツ施設に設置されるのは“世界初”。ウォーニングゾーン部分に採用されており、すでに観客も見られる状態になっているといいます。
今回採用されたのは、ミズノ社とカネカ社が共同開発した「Re Green Grass 9(リグリーングラスナイン)」。100%バイオマス由来のカネカ生分解性バイオポリマー「Green Planet®」を使用した生分解性野球専用人工芝で、土壌中や海水中でCO2と水に生分解される特徴をもっているといいます。
導入のきっかけは「マイクロプラスチック」
導入の背景にあったのは、海洋環境に影響を及ぼすマイクロプラスチックの存在。同施設担当者によると、マイクロプラスチック対策として、野球場に使用する人工芝も環境配慮が必要となる時代と考え、生分解性人工芝の採用に踏み切ったといいます。
生分解性人工芝を採用することで、経年により摩耗した人工芝葉が意図せず海に流出しても、マイクロプラスチックを限りなく削減することが可能に。さらに、従来の人工芝と比べて、温室効果ガス排出量や石油資源使用量の大幅な削減にもつながっているといいます。
外野フェンス前に広がる「ウォーニングゾーン」に敷かれたRe Green Grass 9。その“踏み心地”についても聞いてみました。
これまで同施設では、ミズノ社の人工芝を使用。より天然芝に近く、クッション性に優れており、足への負担を軽減する性能を備えていたといいます。
そんな従来の人工芝と同等のスポーツ機能を備えているのが「Re Green Grass 9」。同施設担当者は、「プレー環境の安全性・耐久性・クッション性についても、従来の人工芝と同等水準を確保しており、高い競技性と環境配慮を両立できると判断しました」と採用の理由を明かしました。
海洋環境とスポーツ機能、どちらも妥協しない新たな取り組み。サステナブルなスポーツ設備が、これからの球場づくりのスタンダードになっていくのかもしれません。


