日本で栽培・製造された紅茶『和紅茶』。最近ではハーゲンダッツやペットボトル飲料など、身近な商品にも使われていますが、喫茶店文化の中心地・愛知で今、人気が高まっています。
■じわり人気…海外に比べ渋みが少なく飲みやすい
愛知県半田市にある和紅茶の専門店『メロウ』。喫茶店らしいレトロで落ち着く空間です。
メロウの浅井店長: 「(東海3県でも)約100軒以上の農家さんが製造に関わっています。『べにふうき』という品種がおすすめです」 三重県四日市市で生産され、紅茶のイベントでも賞を獲った逸品「べにふうき」は、渋みが少なく、飲みやすいのが特徴だといいます。
愛知県新城市の『さやまかおり』という品種も、スッキリと爽やかな味わいとなっています。 浅井店長: 「和紅茶は育った土地や気候、品種、農家さんの方向性などによって、同じ品種でも香り・味わいが変わってくるというのが特徴の一つでもあり、魅力ですね」
和紅茶といっても色も味も様々で、作り手の個性が光るクラフトビールのような多様性があります。落ち着いた、渋みがないと感じるのには理由がありました。 日本紅茶協会講師の野中嘉人さん: 「海外で紅茶に使われているのはアッサム種で、渋みも強い。日本の和紅茶はいわゆる『緑茶』でつくっている。海外産のお茶に比べると渋みが少なくて飲みやすいし、砂糖を入れなくてもそのまま飲める。和食とも合うんじゃないかなと思います」
そもそも、緑茶も紅茶も原料は同じ「チャノキ」というもので、発酵させないのが緑茶、発酵させたものが紅茶です。 日本のチャノキは渋みが少ないのが特徴で、これで紅茶を作ると飲みやすい味になります。
■緑茶の需要減→紅茶を作る農家が増える
和紅茶が増えているのには、“農家の事情”もあるということです。 日本紅茶協会講師の野中嘉人さん: 「(緑茶の需要が減り)二番茶以降の価格が下がり始めた。その解決策として、紅茶をつくってみようという農家さんが増えてきた」 緑茶の需要が減って、紅茶にスライドする農家が増えた結果、より多くの品種が生まれ、個性豊かな和紅茶が次々とうまれていています。 その魅力に引き込まれた一人が、『メロウ』の浅井さんです。6年前にハマり、キッチンカーで提供する側に。2025年に店をオープンさせました。
飲むだけでなく、スイーツにも和紅茶を活用していて、スポンジに和紅茶を練りこんだケーキなども提供しています。 浅井店長: 「衰退しているお茶の文化をまた取り戻してほしくて、仕事の休憩時間とかいろんな用途で和紅茶を広げていってほしい」


